The Volcano−大地と距離について/浅間山−|2012-2016 145.5×227.3cm 油彩、キャンバス

 

文化庁新進芸術家海外研修報告展

水野暁|Beyond -Madrid-Gunma-
2016年11月22日(火)〜 12月17日(土)

11:00 -19:00 日曜祝日休廊

 

この度、彩鳳堂画廊では『水野暁|Beyond -Madrid-Gunma- 文化庁新進芸術家海外研修報告展』を開催いたします。

水野暁(みずの・あきら/1974−)は、2014年9月、文化庁新進芸術家海外研修制度によりスペイン・マドリードに1年間滞在制作を行いました。4年半ぶりの個展となる本展は、その研修報告も兼ねて開催される展覧会で、スペイン滞在中に出会った人やモノ、場所など様々なテーマをもとに描いた作品を中心に展示いたします。

研修先となったコンプルテンセ大学で取り組んだ人体ドローイングは、アカデミックな写実表現から、自身の実感覚に近づき、より感覚的な要素を取り入れ、既存の写実表現を思うとき、自身の表現がどこへ向かうのかという問題意識を感じ取ることができます。

また、2012年より制作を開始し、群馬県立近代美術館開館40周年記念展第1部『1974年ニ生マレテ』では、未完のままだった「The Volcano−大地と距離について/浅間山−」(145.5×227.3cm)も完成したかたちで展示いたします。現地に足を運びながら長い月日をかけて制作された本作は、瞬間を切り取る写真とは異なり、水野が現場で体験した壮大な大地の隆起や時間の変化など、生身の感覚で感じ取った様々な要素が内包されています。

『Beyond -Madrid-Gunma-』と題された本展で水野は果たして、自身にとって3回目の滞在となるスペインで得た「感覚」、それをどのように作品に反映しているのでしょうか。さらに、制作の拠点である群馬で生み出されたそれぞれの作品から、どのような「場」が立ち上がるのでしょうか。
海を超えてスペインで得た「感覚」と群馬という「場」を繋ぐ取り組みを通して、写実のその向こう側に何があるのか…。どうぞご高覧ください。

◆アーティストトーク
11月26日(土) 14:00より開催

 

   

Inner Impulse|2016 91.0×72.7cm(2点組) 油彩、板

 

水野暁略歴
1974年群馬県生まれ。2001年多摩美術大学大学院修了。2014年より文化庁新進芸術家海外研修制度により1年間スペイン・マドリードに滞在。現在は東北芸術工科大学非常勤講師を勤める。
主な個展は『Rebirth+』(彩鳳堂画廊)やアートフェア東京で開催。群馬県立近代美術館開館 40周年記念展『1974年ニ生マレテ』、作家王国(高崎市美術館)、中之条ビエンナーレ2011(群馬県中之条町)などに出品。現場制作を軸に、徹底した写実表現を用いて対象を描き出し、既存のいわゆる“写実”に向かうのではなく、絵画を中心にリアリティを内包した表現を目指し、写実表現の解体と新たな展開に取り組んでいます。

 

◆2016年11月22日(火)カタログ発売

詳しくはBOOKS&GOODSページをご確認ください。


展覧会パンフレット